スポットCMという言葉をきいたことがあるでしょうか?
この言葉に興味ある方は企業の宣伝担当、広報担当の方かもしくは広告代理店の方でしょう。
スポットCMとは「番組に関係なく流れる15秒のテレビCM」のことを言います。
今回は知らず知らずに誰もが見ているスポットCMについて解説します。
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スポットCMの特徴
スポットCMには以下のような特徴があります。
- 広告実施地区・放送局・期間・出稿金額・放送時間帯を自由に選べる。
- 広告メッセージを迅速に多くの人に周知させることができる。
- さまざまなテレビCM枠に分散して露出できるため、低視聴率に対する危険を軽減できる。
- 広告対象商品の購買に結びつけやすい。
- 全国同時にメッセージを送ることが難しい。
- 番組の固定イメージに結びつけた情報発信が難しい。
- 料金体系に関してシーズン毎の相場が異なり、固定費として広告予算を準備することが難しい。
スポットCMの基本原理
スポットCMについて考える際に毎月の決まったCM量しか存在しないという前提が基本であることを起点とします。各番組のCM量は毎回同じのため、毎月で考えても同じ量と言うことが言えます。これは1日24時間という限られた放送(=販売)時間の中で売上を上げていくテレビと言うビジネスモデルを基本にしているからです。
CM量は変わらないのになぜ毎月の売上が異なったり、各局の売上に差がついたりするのでしょうか?
それはスポットセールスの基本原理が1%あたりの視聴率をに基づいているからです。この視聴率1%をいくらで販売するかで売り上げが決まってきます。
一定のCM総量(商品量)を前提としながら、次の売上に繋がるためのCM枠を確保するために粘り強く交渉を行い、同時に進行する他の発注交渉の情報を見極めながら常により大きな売上を追求するという仕組みがスポットCM販売の基本原理になります。
スポットCMの料金体系
スポットCMの販売を巡っては下記のような指標を元に費用やCM本数を決めていきます。
馴染みのない言葉ばかりですが将来の予定を立てるために必要不可欠な指標になります。
GRP(%)
視聴率の総合計%を「GRP(Gross Rating Pointの略)」と呼びます。15秒CMが1単位であり、例えば朝7時スタートの番組の開始前のCM15秒1本が10%で8時スタートの番組の開始前のCM15秒が8%だとすると、この2本を合わせたGRPは18%だという計算をします。
パーコスト(円)
「発注金額÷GRP」がパーコスト(世帯視聴率1%の値段)になります。また、パーコストはCost Per Ratingの略になります。現在のスポットCMはこの指標を元に売買されます。1%の値段でやり取りをするため視聴率の高い番組が多いテレビ局ほどテレビCMの視聴率が高い傾向があるため、同じテレビCM本数でもGRP(=商品在庫量)が多くなります。
A単価(円)
「発注金額÷Aタイム本数」がA単価になります。つまり、発注金額内においてAタイムが何万円に1本の割合で枠取りされたかを示す値段になります。スポットにおけるAタイムの価値を示す指標になります。※Aタイムとは価値の高い時間帯のを指します。
掛け率(%)
「発注金額÷枠取り総本数分の正価(基準金額)総額」が掛け率になります。各局の持つタイムランク毎の正価(基準料金)を軸に何%の割引が行われているかを示す指標。すなわち「掛け率90%」の案というのは基準量金額に対して10%割引のセールス案であるということ。パーコストと違い、1本毎の価値を「正価」という1つの指標で評価するところに特徴がある。
1本単価
「発注金額÷枠取り総本数」を1本単価とします。
なぜスポットCMか?
スポットCMは複数の時間帯で自由に出稿できることが特徴ですが、その反面毎回同じそうにテレビCMを見せることはできません。
そのため繁忙期直前などに数ヶ月先のトレンドを見ながら広告戦略を考える必要があります。
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